英語学習において最も重要、だけど最も時間と苦痛を伴うのが「英単語の暗記」ではないでしょうか?
TOEICでは900点オーバーに必要な単語数として3,714語レベルと言うのが目安であるとTOEICテスト制作者がアナウンスしております。(ちなみに英検1級に必要な単語数は8,000単語程度とされています。)
さて、どこを目指すかで必要な英単語数は変わって来ますが、上ばかり見ていて途中で(或いは始める前から)心が折れてしまっては仕方ありません。
まずは一歩一歩。1単語1単語をしっかり覚えて、徐々にボキャブラリーを増やして行き、結果的に数千語の英単語を覚えたと言う境地に辿り着ければ良いのではないかと思います。
当ページでは、私自身も実践した「英単語を着実に覚える7つのステップ」を記載したいと思います。
いきなりの精神論・根性論で大変恐縮ですが、英語学習や英単語の暗記で挫折、続かないと言うことで英語から離れていってしまう方は非常に多いです。
当たり前の話ではあるのですが、「ある程度大変」と言うことを認識、覚悟し「やってやるぞ!」と言う気概を持つことがまずは一番大事ではないかと思います。
ずっと苦しいわけではありません。苦痛なのは習慣化されるまでの最初4週間程度です。
従って、覚悟を決めると言っても具体的には、「まずは決めた1日の目標を4週間継続するぞ!」と言う覚悟で十分だと思います。
4週間を超えて暗記する作業が習慣化されると、今度は逆に知的欲求・知的好奇心が刺激され、知らない単語を見たりすると「これってどういう意味なんだろう?」と自ら進んで調べるようになります。(私自身、今でも知らない単語を見つけると即Google翻訳で意味を調べます。知らないとなんだか気持ち悪いのです。)
そのような状態になったらしめたもの。いきなり数千語とはなりませんが、徐々に徐々に、しかし確実に単語量は増えていきます。
では、具体的にどのように英単語を日々覚えていけば良いのでしょうか?
書店でいくつかパラパラと立ち読みしながら選べば良いと思いますが、必ずCD付の単語帳を購入されることをお勧めします。
その上で、単語だけではなく、例文があることも必須項目です。(文章全体としてどのような使われ方をするのかで覚えやすくなりますし、英会話にも活用出来ます。)
出来れば発音記号が付いているものが好ましいです。スペルや意味は発音も一緒の方が覚えやすいですし、リスニング・スピーキングの観点からは発音がわからなければその単語を知らないも同然です。(最初は音声を聞いただけではハッキリと認識することも難しいものですから。)
書籍はご自身のレベルにあったもので良いと思いますが、書籍を購入したら、付属のCDをスマートフォンに落とします。
あれもこれもといくつも単語帳を購入するのではなく、まずはその1冊を完遂することに集中しましょう。
早起きは三文の得なんて言いますよね。購入した単語帳の中から「自分が知らない(あやふや)単語」を最初のページから10個、当日分を抜き出してメモ帳にでも単語のスペリングとメインの意味を書きます。それを目と頭に焼き付け、出勤・通学の間イヤホンつないでスマホに落としたCDを聞きながら駅まで歩きましょう。(当然電車の中でも聞き続けます。)
注意して頂きたいのは、以下の2点!
「聞き流すだけで英語がわかるようになる」みたいなキャッチコピーのリスニング教材みたいなものも世には溢れていますが、聞き流すだけで聞けるようになる程英語は甘くありません。
全神経を集中させて聞くようにしてみて下さい。
「覚えたから次のパートへ行こう」
「家から駅までは10個覚えたから、駅から職場までは別のとこを聞こう」
一切必要ありません。
当日ノルマの10個だけに完全1点集中です。
家から駅まで。電車の中。お昼休みのコンビニまでの道中とその戻り。帰宅の電車の中。
全ての細切れの時間を「当日10個の英単語」に注ぎ込みましょう。(意味やスペリングを忘れた際には、朝、書いたメモに目を通しましょう。)
目と耳で脳に植え付けることで記憶はより定着しやすいですし、英会話にもTOEICなどの検定試験にも役立てることが出来ます。
ちょっとでも細切れ時間があれば、すぐにイヤホンを付けて、該当箇所を何度も何度も可能な限り、リピートです。
帰宅後、寝る前にでも当日覚えた10単語をきちんと覚えているかテストしましょう。(メイン意味、スペリング、例文での用法をきちんと覚えているかどうか)
覚えていない単語は「覚えられなかった単語集リスト」行きです。
単語には覚えやすい単語となかなか覚えられない単語がありますので、最終的には「自分用の覚えにくい単語集」を作って行くことが重要です。(覚えにくい単語ばかり何度も復習すれば、徐々に覚えられるようになりますので。)
その日のウチに復習しなければ実に76%もの暗記した事項を忘れてしまうとの実証結果(エビングハウスの忘却曲線)があります。
必ずその日の最後に当日ノルマのチェックと復習を行うことを継続しましょう。この時、電車や外出時のコマ切れ時間では出来なかった、音読もしてみましょう。きちんと口に出して音も出せるか確認することで記憶の定着はもちろん、リスニング力とスピーキング力の強化にも繋がります。
横文字カタカナで書きましたが、結局の所、復習です(笑)
月曜日〜日曜日まで、仮に1日10個ずつのノルマを課したのであれば、70個の英単語を覚えようとしたということになります。
日曜日は平日と違ってお仕事もお休みで多少は取れる時間も多いでしょうから、1日10個のノルマは当然として、プラスαで1週間で学んだ70単語の記憶をより定着化させる為に再度見直し、書き取り&音読をしましょう。
また、この際にもあやふやな単語、覚えていない単語の洗い出しを忘れずに!
例えば、月に1度、毎月第4日曜日は「単語マラソン」と称してその月に覚えた単語全ての復習を行います。(もちろん、この日も新出単語10個のノルマとウィークリーレビューもやった上で、です。)
単純計算で4週間で28日ですから、1日10個がノルマだとすると、この日は280個の英単語を総レビューすることになります。1個30秒の時間をかけるとすると、ノンストップでやっても140分(即ち2時間20分)程度かかることになり、正にマラソンと言えるでしょう。
月に1度の正念場と言えますが、この時間を習慣化、楽しくやれる時間となれば、英語上達も加速していくのではないかと思います。
当初から効率良く覚えようとする方もいるでしょうが、私自身は最初は苦労した方が暗記の定着や単語を覚えていく楽しさを感じられるのではないかと思いますので精神論から入りました。
しかし、ある程度は効率も考えたいのが人情ですよね。時間は有限ですし多少でも楽できるなら楽もしたいものです(笑)。
英単語を効率良く覚えるにはどうしたら良いのでしょうか?
単語は所詮アルファベットの文字列なので、つづりの似た単語が多いです。例えば、
ぱっと思いつく限りいくつか羅列してみましたが、これらはほんの一例です。
このようなものが英単語には無数にあります。
文字列は似てても意味は全く違ったりしますので(同じものもありますが)、意味分けをしっかりと暗記理解する為にも単体で覚えるのではなく複数まとめて覚えておくことは非常に有効です。
こう言った観点から覚えるのも、記憶が定着しやすいと言えると思いますし、リスニングで特に役立ちます。
我慢する
断る
もちろん厳密には、「こういう場合にはこの単語」みたいな用法やニュアンスの微妙な違いはあるわけですが、当初暗記と言う面から考えるととにかく同じような意味はまとめて覚えると効率は良いと思います。
また、意味単位で覚えることはこちらもリスニングの面で役立ちます。
スピーキング側の場合、自分の知っている単語をチョイスして話せば事足りますが、リスニング側に立った場合、相手がどの単語をチョイスするかは完全に相手次第、相手のボキャブラリーに依存することになります。
そのような際、同じような意味での単語を受けて側が網羅していれば意思の疎通もスムースでしょうし、そうでない場合は相手の言っていることが理解できないということになります。
上記の例で言えば、「refuse」を知っていれば、話す側の場合にはI refuse.と言えば事足りますが、聞く側の場合、相手が「decline」と言って来た場合にこの意味を知らなければ理解が出来ないと言うことになります。(用法としては実際はdeclineの方が丁寧な断り方で、refuseはキッパリと断るちょっと強めの意味合いがあります。)
派生関係にある単語は意味が全く異なることも多いので、出て来た時に一緒に覚えると有効だと思います。
最後の効率よく英単語を覚える、、、部分以外は基本的には根性でコツコツと言った内容です。
ただ、最終的には英単語量が増えれば増える程、「効率よく英単語を覚える」ことも実現出来てくるわけですね。
最初から効率を求めるのは難しいと思うのですが、コツコツやってきてある段階から燃費良く効率良く勉強をしていける局面は必ず出てくると思います。それは必ずしも勉強面のみにおいて言えることではなく、精神面も同様だと思います。
単語量が増えていくと「もっと知りたい!」「これはどういう意味なんだろう?」と覚えようとする作業が苦痛ではなくなっていくと思いますので。
最終的にはTOEIC構成単語数の大部分を占める3,714語のみではなく、大人のネイティヴの語彙量(約2万語)目指してコツコツ頑張りたいものですね!私自身もせっせと頑張りたいと思います。
GSL(General Service List)とは何ぞや?
AWL(Academic Word List)とは何ぞや?
その詳細は検索エンジンで調べて頂ければと思いますが、GSLは英国の言語学者Michael Westが1953年に発表した基本単語リストで、500万単語から必習単語を頻度順で選別されています。日常会話の8割〜9割をカバーすると言われております。
一方のAWL(Academic Word List)は、ニュージーランドのビクトリア大学教授であるAveril Coxheadが、英語圏の大学の教科書に出てくる単語(約350万語)を頻度別に分析し整理した単語リストです。
それぞれ結構ネットに無料で公開されているんです。
上記、GSL約2,000語、AWL約3,000語。もちろん英単語はまだまだ他にもたくさんあるわけですが、まずはこれらをしっかりと覚えていきたいですね。5,000語覚えるとなると大変ですが、1日10単語を継続すれば、500日。約1年5ヶ月でマスター出来ます。
あとは時間的余裕があるのであれば、1日20個ずつであれば8ヶ月くらいに時間短縮出来ますし、1日5個覚えるのが限界であれば3年くらいかかることになります。
いずれにしてもこの程度の単語数を覚えていかねばならないわけですから、冒頭で述べたようにある程度の覚悟は必要と言えるでしょう。
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