日本ではまだまだ知名度が高くありませんが、もともとケンブリッジ検定が開発されたイギリスを中心としたヨーロッパ諸国では圧倒的な知名度を権威を持つケンブリッジ検定は、ヨーロッパの学校へ留学したい場合や、ヨーロッパの企業へ就職・転職したい場合などには欠かすことができない試験といっても過言ではありません。
英語を母国語としない人たちの英語力を総合的に評価する試験はケンブリッジ検定以外にもTOEICやTOEFLなどたくさんあります。しかし、こうした試験をケンブリッジ検定が決定的に違うのは、ケンブリッジ検定では英語レベルに合わせて試験が5つのレベルに分かれていてそれぞれが合格・不合格という結果で返ってくるという点です。
TOEICやTOEFLなどは英語レベルに関わらず、受験者は全員同じ試験を受けて、スコアという形で結果を受け取りますが、ケンブリッジ検定の場合には5つのレベルの中から自分のレベルに近い試験を選び、それに対して受験するという仕組みになっています。結果はA〜Eの5段階で評価されますが、D〜Eは不合格となるという特徴があります。
ケンブリッジ検定の活用場面は、ヨーロッパ方面で活躍したい人にとってはたくさんあります。ヨーロッパの大学や大学院へ留学したい人はもちろん、ヨーロッパへ支社を構える企業においても、海外駐在員や海外出張の人員を選抜するうえではケンブリッジ検定の受験を推進し、一定レベル以上の合格者でなければ対象とならないなどの基準を設けている企業もあります。仮に、英語圏でビジネスレベルの理解力と交渉力を持つと言われているのはFCEレベル以上。海外のビジネスシーンで活躍したい人は、このレベルに合格することを目指して努力すると良いでしょう。
ヨーロッパ資本の外資系企業でも、新入社員の入社や転職希望者選抜の際に、ケンブリッジ検定受験を条件づけている企業もあります。外資系企業の中には社内公用語が英語になっている企業も多く、英語ができることは優れているという事ではなく、英語ができなければ社内でも基本的なコミュニケーションすら取れないという事になってしまうから。ケンブリッジ検定で一定レベルに合格した人でなければ入社のための願書を受け付けないという企業もあります。アメリカ資本の企業ではケンブリッジ検定よりもTOEICやTOEFLを採用する企業が多いのですが、ヨーロッパ系、カナダ系、オーストラリア系の企業の多くは、TOEICやTOEFLよりもケンブリッジ検定を重視している企業が多いのも、ケンブリッジ検定の特徴といえます。
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